少子化ですからね。
既に現在進行形で余ってるんでしょうけど、これからさらに加速していくと思われます。

無職と年金受給者で構成される貧乏世帯の我が家ですら、私がマンション1戸、家庭菜園2ヶ所、順当に相続すれば母が一戸建て1ヶ所、家庭菜園1ヶ所所有することになります。
母が亡くなると相続権を持つのは私しか居ませんから、私が1人で居住可能物件2、居住出来ない物件を3つ所有することになります。

東伊豆辺りを旅すると、やたらに廃屋が多いことに気付きます。
バブルの時代に別荘地と別荘が乱立し、東京とか都会の人たちがこぞって買ったんでしょうね。
現役時代都心で頑張って働き、温暖な田舎でリタイヤ生活…って夢見たんでしょう。
でもバブルがはじけ、購入者達が高齢化し…気付いたんでしょう。

別荘や別宅が何軒あったとしても、体は1つ。いちどきに住める場所は1ヶ所だけだということに。
住まない場所を抱えていると、それだけで維持管理費が掛かるということに。
そして、むしろ老後は田舎暮らしは大変で都会で暮らした方が楽だと言うことに。

歳を取ると広い庭や一戸建ての維持管理は大変になります。大変というか不可能になります。
起伏の多い田舎の土地は、見た目は趣に溢れて素敵ですが、徒歩や自転車の移動が出来ず、車の運転が出来なければ実質暮らせません。
視力や反射神経が衰え、運転に自信が無くなり免許を返納する歳が近づいている…或いは既にそうなっている場合、暮らしやすいのは田舎の広大な別荘ではなく、徒歩圏に病院やスーパー、銀行などが揃っていて、公共交通機関も発達している都会です。



…今後は、歳を取ったときにも暮らしやすい便利な立地、そして災害に強い土地、そういった条件の良い土地に需要が一極化し激戦区になり、そうでない土地家屋はどんどん余っていく状況が加速していくんだと思います。
実家のゴミ屋敷を図らずも相続し、100万単位のお金を掛けてゴミを片付け、でも買い手が付かず売れない…。ただただ固定資産税を取られるだけ…みたいな、不動産が財産ではなく負債になり得る時代に既になっているのだと思います。