なんか禁煙の記事が結構読んで頂けてるようなので。
自分の禁煙体験をまとめてみます。
あ、もちろんこういうのは個人差があると思うので、あくまで一個人の体験談として読んで下さいね。


【禁煙を決意したいきさつ】
私は元々ヘビースモーカーでした。1日に2箱くらい吸ってましたね。
で、お金は掛かるし、健康や美容にいいことないだろうし、世間はどんどん嫌煙ムードになってるし…やめられるものならやめたいと思いつつ吸ってるような状況でした。

でも漠然と思ってるだけではなかなか具体的な禁煙チャレンジには至れないものです。
意志の強い方なら又違うかも知れませんが、自分にはより切迫した、具体的な理由が出てくるまで、結局禁煙は出来ませんでした。

社会人を一旦やめて看護学校に入学したことが直接の禁煙のきっかけになりました。
実習が始まって「たばこ臭い!」と喫煙者であることがばれまして(-_-;)。
もう指導者さんからも仲間からも突き上げ食らいました。
すごいですね、あれ。喫煙者はもはや人間では無いみたいな扱いですね。
でもまあ考えてみれば、人に健康を説く立場の看護師が煙草がやめられない…ってのも格好がつかないですし。
社会人ならともかく学生の分際で高い煙草を吸っているのもあれだし。
何より同じ成績でも喫煙者というだけで低評価を貰ってしまうことを考えると、ああ不利だな、馬鹿みたいだな…と思って。
かくして「禁煙しよう!」と決意したわけです。

【私は何度も禁煙した】
格好良く一発で禁煙できたら良かったんですけど(^^;)、私は無理でした。
半日禁煙してギブアップ。1日禁煙してギブアップ…みたいに、なんどもなんどもチャレンジして、挫折して、何回目かのチャレンジでようやく禁煙成功しました。

【それなりに色々禁煙補助グッズも試しました】
禁煙パイポとか、段階的に禁煙できるという売りの何十本かセットになった補助パイプとか、電子煙草とかも試しました。
結論から言うと、私はそれらは全て、駄目でした。
まずフィルター部分がプラスチック製の時点で駄目でした。
唇に当たる感触が気持ち悪い。物足りない。
リアル煙草のフィルターの、あの適度に柔らかく適度に堅い紙製の感触が心地良かったわけですね。味やニコチン云々以前に、フィルターの感触も煙草の魅力の1つ(私にとって)であったことを、禁煙しようとして初めて知ったわけです。

次にニコチンガムを試しました。
当時ニコチンパッチは医師の処方箋が必要で、そこら辺の薬局では買えなかったように記憶しています。なのでガムという選択肢しかありませんでした。
…ニコチンガムは非常に不味いです。いや、美味しかったら困りますけど。
確かにニコチンを補給されている感じはありました。
難点は煙草よりも高価なことと、日常生活を送る上で、しょっちゅう口にガムを入れてはいられないという点でしょうか。

知人からニコチンパッチも貰って試しました。
貼ってから小1時間くらい猛烈にその部位が痒くなります。1時間を過ぎると痒みは引きますが、確かに皮膚から体に悪いものが入ってる~と実感できるような痒さです。
でもパッチの難点はそこではなくて。
3日目くらいになると、パッチを貼ると気持ち悪くなりました。
まさしく煙草を吸いすぎたときのような気持ち悪さです。ニコチンの摂り過ぎって感じです。
この時点で気付きました。自分は日に2箱も喫煙はしていたけれど、ふかしている時が多くて実際にはそんなにニコチンを体内に取り込んでいなかったんだなと。自分の煙草依存はニコチン中毒というよりも、煙草を指に挟み、火をつけ、口にくわえるという、何というか、行為の習慣化だったんだなと。
ニコチン自体は麻薬やアルコールに比べると中毒性はとても低い毒物だと言われています。
実際私も、何度も禁煙チャレンジした経験からいうと、禁煙3日目くらいでニコチンそのものの禁断症状からは既に抜け出ています。あとは口寂しいとかの習慣が煙草を欲しているだけです。
――そんなわけで、四六時中コンスタントにニコチンを補給してくれるけど、口寂しさは解消してくれないパッチは、私には合いませんでした。

個人輸入でニコレットのインへーラーというのも買って試しました。
一言で言うとニコチンの入った禁煙パイポです。
結構高価だった記憶がありますが、結局フィルター部分がプラ製の時点で私はアウトでした。

普通の飴やガムも試しました。
口内が甘くなって、余計煙草が欲しくなりました。



…上記のように色々試した結果。
口寂しさを多少なりと紛らわしてくれる点と、貼りっぱなしのパッチに比べ、ニコチンが摂取過剰と思ったらすぐに吐き出せるニコチンガムが、自分には1番合うかなと結論しました。
ドラッグストアではニコチンガムは高価でしたが、個人輸入で割安に購入できました。お金が勿体ないから禁煙しようというのに、禁煙グッズが煙草より割高だったら本末転倒ですからね。

そしてニコチンガムの助力を得て、私は何回目かのチャレンジでようやく禁煙に成功しました。

【禁煙中に1本吸ってしまうと余計辛くなる】
何度も禁煙したので分かるのですが、禁煙中に猛烈に吸いたくなります。
この時に「1本だけ。この1本吸ったら、又禁煙続けよう」と思うわけです。
ですがなまじ1本吸ってしまうと、その後更に猛烈に吸いたくなります。
最初の吸いたい欲求が10だとすると、1本吸って一旦気が済んで、でもその後再び吸いたくなった時には欲求は20くらいの強さになります。
20を我慢するより10を我慢する方が楽に決まってます。
だから「1本だけ吸いたい」と思っても、吸わない方が自分が楽です。

【禁煙しても煙草の味は忘れない】
これから禁煙しようとしている方をがっかりさせて申し訳ありませんが、1年2年禁煙しても、煙草の味は忘れません。ふとしたときに吸いたくなることもあります。

【禁煙してもドラマチックな変化はない】
これまた禁煙しようとしている方をがっかりさせて申し訳ありませんが、他の方は知りませんが私の場合は、禁煙したからと言って、とりわけ体調が良くなったとか食べ物が美味しくなったとか、世界がバラ色になったとか、そういう変化はなかったです。
他の記事で書きましたが、禁煙してもお金が貯まるわけでも無かったです。
禁煙のメリットがあるとしたら、喫煙者の気持ちと、禁煙中の人の辛さが理解してあげられることくらいでしょうか。
あとは「吸ってたけどやめました」というと「すごいですねー」と仲間内や上司の評価が若干上がるくらいでしょうか。

すいません。なんかあんまり禁煙を啓発する記事にならなかったな。
でも一個人のありのままの体験談です。もしもどなたかの参考になれば幸いです。