1つは、いわゆる『塩漬け戦法』です。

エントリーしたら思惑と逆の方に値が動いてしまい含み損になってしまっても、絶対損切りしない、値が戻るまで耐える戦法です。

理屈上は、相場は波を描いて動いているので、気長に待っていれば、いずれは値は戻るので、マイナススワップでない通貨ペアさえ選んでおけば、最終的には絶対損をしません。

…と、理屈上はそうなのですが、現実にはなかなか難しい点もあります。
まず「いずれは」値が戻るのは分かっていても、その「いずれは」が明日なのか5年後なのか10年後なのか、分かりません。

例えば1万通貨を10年間寝かして結果1万円のプラスが出たとして、それは得なのか? ということです。
1万通貨で毎日、10年間トレードを重ねれば、1万円よりずっと大きな利益を出せる可能性が高いです。(もちろんゼロにしてしまう可能性もありますが…)。

それから、いつまでと知れず延々とポジションを持っているのが、精神的にしんどいというのもあります。
5年10年経てば世界の情勢も大きく変わる可能性があります。
プラススワップだった通貨ペアがマイナススワップに転じる可能性だってあるし、最悪国が破綻してその通貨が無価値になることだってあり得ます。


…等々考えていくと、『塩漬け戦法』は現実にはかなりハードな戦法なのかと思います。






2つ目の『絶対勝てる方法』は、勘やひらめきを排除し純粋に数学の確率論で戦う方法です。

FXは買った(売った)値段から上がるか下がるかの、突き詰めて言えば2択しか無いので、何も考えずに機械的にエントリーを繰り返しても、回数を繰り返せば、勝率は限りなく50%に近づきます。そのはずです。

なので、例えば、買ったときには100円で利益確定、負けたときには50円で損切りとルールを定めてしまえば、100戦すれば100円×50回-50円×50回=2500円、千戦すれば25,000円の利益が出ることになります。

…ですが。
理論上はそうなるのですが。
あくまで確率の話なので、現実にはそう上手くいかないこともあり得ます。
1,000回取引したとして、その中で勝ちと負けが交互に来てくれるとは限りません。
最初の500回ずーっと負けで、その後の500回がずーっと勝ちという可能性もあります。

いくら501回目に勝ちが来るかもと思っても。
500回連続負けに人の精神とお財布が耐えられるかという現実があります。




…と言うわけで、素人が考えた『絶対勝てる方法』は、しょせん現実味が薄いかなと言う結論になってしまいます。




ただ、単純に考えると勝率は50%ですが、実際には上昇トレンド中なら「買い」の勝率が、下降トレンド中なら「売り」の勝率が、明らかに50%より高いですから、必ずしも現実が理屈よりキビシイばかりでは無いとも思いますが。