ずっと独り暮らししてきました。
終活もとっくに済ませてありました。
極力家具や物を置かずに、暮らしてきました。

でも母が来ました。
猫も来ました。

母の家具や物が増えました。
猫のものも増えました。

更に母は「服を吊すたんすが欲しい」「羽毛じゃない布団が欲しい」「窓際に長椅子が欲しい」
…と、ものを増やす路線をとっています。

自分の年金で買うので私の財布が痛むわけではないし、そんな突拍子もないものを欲しがるわけでもなく、なので最終的には私は折れて「置いてもいいよ」となってしまうわけですが。

多分、母は全く気付いてないでしょう。

順当に行くと、母と猫を私が見送って、最後1人になる。

その時に、母や猫のものが多ければ多いほど、それを見るたびに私は「ああ、1人になってしまったんだ…」と寂しくなるでしょう。
思い出の詰まったものを思い切って処分することもできず、主の居なくなった物品に囲まれて過ごす老後は、きっとものの少ないがらんどうの部屋で過ごすより、寂しい。