日本語は難しいなあと思うことがよくあります。


助詞の「に」と「へ」の使い分けもそうです。
何となくニュアンスというか、語感が違うのは分かる。
でもどう違うのか説明しろと言われると困る。



「旅行ですか、いいですねえ。で、どちらへ?」
「ちょっとハワイに」
または
「ちょっとハワイへ」

この場合、「に」でも「へ」でもニュアンスに大差無いのは分かります。




昔、少女漫画で
『地球(テラ)へ』
というのがありました。

タイトルだけ知ってます。読んだことはありません。
タイトルを聞くと
ああ、地球へ行きたいんだな。今はきっと遠く離れたところにいるんだな。地球に行くことがこの人の(どの人だ)最終目標なんだな。行けるかどうかは分からないけど、とにかく行くのが目標なんだな
…などと思います。


もしもタイトルが
『地球(テラ)に』
だったら

ちょっと違ってくる。気がする。
そうなんだ、地球に行くんだ? 行って何するの? なんかしたいことあるんだよね? あ、会いたい人でも居るのかな?

…みたいな感じですかね。

確かにこのタイトルにおいて「に」と「へ」のニュアンスは違う。と感じる。
だけどじゃあ絶対互換性がないかって言うと、そうでもない。気もする。


「北海道から東京に」と聞くと、北海道と東京の2点があって、1点から1点に行くんだなと思う。
「北海道から東京へ」と聞くと、点と点だけでなく、北海道から東京に向かう矢印が、その点と点の間に書き加えられるような、気がする。

だから、「に」は場所が移動するという結果だけを表して、「へ」は場所が移動する経過とか経時的なニュアンスも含むのかな? とも思うけれど…
だったら、ワープするマシンで一瞬で北海道から東京に行った場合は「北海道から東京に行く」としか言えないのか? 「北海道から東京へ行く」だと変なのか? と自問すれば、そんなこともないなあと…。



うん。絶対に「に」と「へ」は違うんだけどな。
でもニュアンスの違いを説明できない。
外国人に聞かれたらもう絶対答えられない。
だって自分でも分かってませんから。(^^;)