【ちょっとだけ怖い話】止まらない時計
私は、霊感も山勘も第六感も無い系の人間です。
それでも半世紀生きていると、何回かは不思議な体験があります。
今回はその1つを書きます。
何年前のことかすら既に忘れましたが、成人してからのことです。
目覚まし時計が遅れ気味になってきました。
アナログ式で乾電池で動く、ごくありふれたタイプの目覚ましです。
たまに、時計部分とスヌーズやライト部分の電池が別になっているタイプがありますが、その時計は電池1つで全てまかなうタイプでした。
秒針がちゃんと動いたり、滞ったりしています。
結果的に時刻はどんどん遅れていきます。
電池がもう無いか、壊れたか。どちらかでしょう。
電池を入れ替えてみれば分かります。
私は裏蓋を取って、はまっていた電池を外しました。
カッチカッチカッチカッチ…
え…っ?
電池を外したのに、その時計の秒針はカッチカッチと動いていました。
私は、どこかに隠れたボタン電池でもあるのかと、時計のあちこちを探しましたが、そんなものはありませんでした。
カッチカッチカッチカッチ…
時計は動き続けています。
私は困惑しつつ、先ほど外した電池を取り付けてみました。
カッチ………
止まりました。
それ以降は、元の電池や新しい電池をどれだけ付けたり外したりしても、その時計は動きませんでした。
だからなんだと言われても困る、ただそれだけの話であります。
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