…とどこかで聞いたことがあったので、私は頑張ってひな人形を3月3日が過ぎても出しっぱにしておきました。

今を去ることン十年前。20代だったころのお話です。

付き合っている男性が居ました。
付き合っているというか、同棲してました。
かなり長く同棲していたので、事実婚と言ってしまってもいいでしょう。

相手の人は入籍したがっていました。

でも私の気持ちは冷めていました。

別れたい。

でも相手の人は、ちょっと執着するタイプの人でした。

スムーズなお別れを望んで、私は色々なジンクスを試しました。
タイトルのおひなさまを3月3日過ぎても片付けないことだとか。
「○○にカップルで行くと別れる」と評判のある観光地にすすんで行ったりしました。
西伊豆の堂ヶ島だったか土肥だったか…《恋人岬》というのがありまして、そこもお別れジンクスがあったので、行きました。夕陽と海がきれいでした。


…結局、様々なジンクスを試したけどダメで、最後お別れするときはどろっどろのぐっちゃぐっちゃの修羅場をくぐることになりましたが。過ぎてしまえば過去のことです。2度は体験したくないですけどね。



相手も駄目な人だったとは思います。思いますけど、相手だけが駄目だったのではないとも思う。
相手が駄目とか良いとか以前に、根本的に私が恋愛とか結婚とか、誰かと暮らすとか、そういうのに全く向いてない人間だった。
独りを淋しいと思う人種と、独りを自由と感じる人種が居ると思う。自分は圧倒的に後者でした。
それが分かったのは、1回恋愛とか同棲を経験したからであって、その意味ではその貴重な1回を経験させてくれた相手の人に感謝しています。最後切ったはったの修羅場になったけどね。



あれからン十年。
お気楽なおひとり様を満喫しています。
その男性と別れたあとは、もうひな人形をしまうのを遅らせる必要は無いので、そもそも出さなくなりました。

以上、夢も希望も華やぎもない(^^;)3月3日ひな祭りに寄せた一文でした。